カラメルをレンジで簡単に作る方法!失敗せずにできるお手軽レシピ

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コラム

プリンやバスクチーズケーキ、カタラーナなど、洋菓子作りに欠かせないカラメル。
本格的に鍋で作ると焦げやすくて難しいイメージがありますが、電子レンジを使えば、少量でも短時間で失敗しにくく作ることができます。
本記事では、プロの視点からレンジカラメルの基本レシピ、失敗しないコツ、固まった時や苦すぎた時の対処法まで、最新の情報をまとめて詳しく解説します。家庭のレンジで、安全かつ安定して作れる方法を身につけて、毎日のデザート作りをぐっと楽にしていきましょう。

目次

カラメル レンジ 作り方 簡単の基本を押さえよう

まずは、レンジで作るカラメルの基本的な考え方を押さえておくことが大切です。
鍋で作るカラメルと違い、電子レンジではガラスや耐熱容器の中で、局所的に高温になりやすいという特徴があります。そのため、分量や加熱時間、容器の材質を誤ると、突然煮立ってふきこぼれたり、固まりすぎたりといったトラブルが起こりやすくなります。
一方で、ポイントさえ理解しておけば、少量でも毎回ほぼ同じ状態のカラメルを再現しやすいのがレンジカラメルの大きな利点です。ここでは、最低限知っておきたい材料の比率と、どのような工程で色づきが進むのかを整理し、後のレシピやアレンジにも応用しやすい基礎知識を身につけていきます。

特に、砂糖と水のバランス、加熱の段階を区切って様子を見ること、熱いカラメルに水を加える際の注意点は、安全に作るうえで欠かせないポイントです。
最初に理屈を理解しておくと、レンジのワット数や容器が変わった場合でも、自分で加熱時間を微調整しながら狙った色合いや苦みをコントロールできるようになります。

レンジカラメルに必要な材料と基本比率

レンジで作るカラメルの材料は非常にシンプルで、基本は砂糖と水だけです。ご家庭でよく使われる上白糖やグラニュー糖のどちらでも作れますが、洋菓子として風味のキレを優先するなら、溶けやすく雑味の少ないグラニュー糖が扱いやすいです。
標準的な比率は、砂糖大さじ3に対して水大さじ1程度が目安です。これでプリンカップ4個分ほどのカラメルが作れます。

比率を整理すると次のようになります。

用途 砂糖の量 水の量
プリンカップ2個分 大さじ2 小さじ2
プリンカップ4個分 大さじ3 大さじ1
バットでまとめて作る 50g 大さじ2

水の量が多いと加熱時間が長くなり、ふきこぼれリスクも上がるため、最初はやや少なめの加減で試すと安全です。

電子レンジでカラメルができる仕組み

カラメルは砂糖が高温で加熱され、分解と複雑な反応を起こすことで色づきと香りが生まれる現象です。一般に砂糖はおよそ160度前後で色づき始め、180度付近で濃い琥珀色になり、200度を超えると焦げが進みます。
鍋では火加減と鍋肌の温度でこれをコントロールしますが、電子レンジではマイクロ波が水分分子を振動させて発熱するため、水が飛んでいくにつれて急激に温度が上がる点に注意が必要です。

レンジ加熱の流れとしては、

  • 初期段階では水が沸騰し、シロップ状になる
  • 水分が抜けてくると120度前後まで温度が上昇し糸を引く状態に
  • さらに加熱で160度前後に達し、砂糖が分解してカラメル化

というステップをたどります。
このうち最後の段階は、色の変化が非常に速いのが特徴です。耐熱容器の厚みやレンジの出力によって進み方が変わるため、決まった秒数よりも、色づきの様子を短い間隔で確認して止めることがカギになります。

どのくらい簡単なのかを先にイメージしよう

レンジカラメルは、鍋で作る場合と比べて洗い物が少なく、火加減の調整も不要なので、慣れてしまえばとても簡単です。
特に少量だけ欲しい時、ガス火がふさがっている時、子どもと一緒に作るおやつで火を使いたくない時などに便利です。耐熱のガラスカップやマグカップの中で直接作って、そのままプリン液を注ぐ方法もあるため、手順を大幅に省略できます。

一方で、簡単だからといって何も考えずに加熱すると、急な沸騰やふきこぼれでやけどのリスクがあります。
そこで、本記事では具体的な時間の目安とともに、途中でかき混ぜない理由や、色づきが浅い段階であえて止めるテクニックなど、プロの現場でも意識しているポイントを、家庭用レンジに落とし込んで解説していきます。

レンジで作るカラメルソースの基本レシピ

ここでは、家庭の電子レンジを使ったカラメルソースの基本レシピを詳しく解説します。
ターゲットは、一般的な600W前後のレンジで、プリンカップ4個分程度のカラメルを安定して作れる分量です。耐熱容器の材質や形状によって若干時間は変わるものの、ここで紹介する手順をベースにすれば、ご自宅の環境に合わせた調整もしやすくなります。
あわせて、やけど防止のための持ち方や、加熱直後に水を加えるタイミングなど、安全面の注意点も丁寧に押さえておきましょう。

また、固めのカラメルでプリン型の底に敷くタイプと、ソースとしてとろりと流せるタイプでは、仕上げに加える水の量が異なります。この違いを理解することで、同じレシピから複数の用途に応用できるようになります。

標準的なレンジカラメルの作り方手順

基本の作り方は次のとおりです。

  • 耐熱ボウルに砂糖大さじ3と水大さじ1を入れ、軽く混ぜる
  • ラップはせず、そのまま電子レンジ600Wで1分30秒加熱する
  • 一度取り出し、色づきを確認する
  • まだ透明またはごく薄い色であれば、10〜20秒ずつ追加加熱する
  • きれいな琥珀色になったら取り出し、すぐに熱湯大さじ1〜2を加えてのばす

この時、熱湯を加えると勢いよく沸き上がるため、深さのある容器を使うことが重要です。

目安としては、最初の1分30秒でまだ透明、そこから20〜40秒程度で一気に色づくケースが多いです。
加熱が進みすぎて真っ黒になってしまうと苦味とえぐ味が強くなるため、やや薄いかなと感じる程度で止めると、余熱でちょうど良い色合いになります。
加熱直後の容器は非常に熱くなっているので、必ずミトンを使用してください。

プリン向けとソース向けの仕上がりの違い

プリン型の底に敷く場合は、冷やすとある程度固まり、プリンを型から抜いた際にほどよく流れる程度のかたさが理想です。一方、アイスやパンケーキにかけるソースとして使う場合は、冷蔵してもとろみが残るよう、水分を多めに含ませて仕上げる必要があります。
この違いは、最後に加える水の量で調整します。

用途 加える熱湯の量 仕上がりの特徴
プリン型用 大さじ1前後 冷えるとやや固まり、型の底に薄く広がる
ソース用 大さじ2〜3 冷蔵でもとろりと流れるテクスチャー

プリン向けの場合は、熱々のうちに型に流し入れ、表面が固まってきたらプリン液を重ねると、きれいな二層に仕上がります。ソースとして使う場合は、完全に冷ましてから瓶などに移し、冷蔵保存で数日を目安に使い切るようにしてください。

安全に作るための注意点

カラメルは高温まで加熱するため、レンジであっても油断は禁物です。安全に作るためには、以下の点を必ず守ってください。

  • 耐熱表示のあるガラスまたは陶器を使用し、プラスチック容器は避ける
  • 容器は小さすぎず、砂糖液の高さの少なくとも3倍以上の深さがあるものを選ぶ
  • 加熱中はラップをしない(蒸気による破裂を防ぐため)
  • 加熱直後に顔を近づけない、子どもの手の届かない位置で作業する

特に、熱湯を加える工程では、勢いよく泡が立ち上がり跳ねることがあります。

熱湯は一度にたくさん注ぐのではなく、少量ずつ、容器の奥側から静かに注ぐのがポイントです。ミトンや厚手のふきんで容器をしっかり持ち、腕や顔をカラメルからできるだけ離す姿勢を意識してください。
この基本的な安全対策を習慣化しておけば、レンジカラメルは日常的に安心して活用できます。

失敗しないためのポイントとよくあるトラブル対処法

レンジでのカラメル作りは簡単に見えますが、実際にはふきこぼれ、固まりすぎ、苦味の出過ぎなど、いくつかの典型的なトラブルが起こりやすい調理です。
ここでは、プロの現場でも頻出する問題点を整理し、それぞれに対する具体的な対処法と、次回から同じ失敗を繰り返さないための予防策を解説します。トラブルの原因は、多くの場合、砂糖と水の比率、容器のサイズ、加熱時間の3つに集約されます。

特に電子レンジは機種によって実効出力が微妙に異なることがあり、レシピ通りの時間で加熱しても、仕上がりが想定より進んでしまうケースもあります。そのようなばらつきに対応するには、色の変化をこまめに確認し、時間を刻んで加熱する「観察型」の進め方が有効です。

ふきこぼれ・飛び散りを防ぐコツ

レンジカラメルで最も多いトラブルが、沸騰した砂糖液のふきこぼれです。これは、水分が急激に沸騰し、泡が大きく膨らみすぎることで起こります。ふきこぼれはやけどの危険だけでなく、レンジ庫内の掃除の手間も大きいため、事前にしっかり対策しておきましょう。
対策の要点は以下の通りです。

  • 直径よりも深さのある耐熱容器を使う
  • 一度に作る量を欲張らない(砂糖50g程度まで)
  • 最初から長時間回さず、途中でこまめに様子を見る
  • ラップをしないで加熱する

特に、マグカップなど口径が狭く高さのある容器は、泡が上方向に逃げやすく、ふきこぼれしにくい傾向があります。
それでも心配な場合は、耐熱ボウルの下に必ず皿を敷き、万一ふきこぼれてもレンジ庫内に直接こぼさないようにしておくと安心です。

固まりすぎたカラメルのリカバリー方法

加熱しすぎたり、冷ましている間に水分が抜けすぎたりすると、カラメルが固くなりすぎて扱いにくくなることがあります。
この場合でも、多くは再加熱と水分補給でリカバリー可能です。具体的な手順は次の通りです。

  • 固まったカラメルの容器に、少量の熱湯(小さじ1〜2)を加える
  • 電子レンジで10〜20秒ずつ再加熱し、都度かき混ぜる
  • 完全に溶けるまで数回繰り返す

カラメルは常温で冷えるとガラスのように固くなりますが、再度熱を加えることで再溶解します。

ただし、何度も高温まで加熱すると風味が劣化しやすいため、再加熱は必要最小限にとどめるのが賢明です。
プリン用であれば、多少粘度があっても、熱々のプリン液を流し込むことである程度なじませることができます。ソースとしてなめらかさを重視する場合は、水分をやや多めに足し、とろみの具合を確認しながら調整するとよいでしょう。

苦すぎる・色が濃すぎる場合の対処

カラメル特有のほろ苦さは、プリンなどの甘いデザートに立体感を与える重要な要素ですが、加熱しすぎて真っ黒に焦げた場合は、風味が一気に悪くなってしまいます。
色が想定より濃くなり、香りも焦げ臭さが出ていると感じた場合は、以下の方法で苦味を和らげることができます。

  • 仕上げの熱湯を多めに加えて薄める
  • 牛乳や生クリームを少量加えてミルクカラメルにする
  • カラメルを少量だけ使用し、全体を甘めのプリン液でバランスさせる

特に、牛乳や生クリームを加えると、乳脂肪が苦味を包み込み、角の取れた味わいになります。
それでも香りの焦げが強すぎる場合は、残念ながら作り直した方が仕上がりは良くなります。次回以降は、目標の色の一歩手前で加熱を止める意識を持ち、レンジの前でこまめにチェックする習慣をつけるとよいでしょう。

レンジのワット数別・時間の目安と調整方法

電子レンジは機種によって出力が異なり、600Wが標準の家庭もあれば、500Wや700W、さらには自動切り替え機能を持つモデルも存在します。同じレシピでも、ワット数の違いによって色づきのスピードが変わるため、自宅のレンジに合わせて時間を調整することが重要です。
ここでは、よく使われる500W・600W・700Wの3パターンを例に、標準レシピ(砂糖大さじ3、水大さじ1)に対する時間の目安をまとめます。

あくまで目安であり、実際には容器の材質や室温によって前後しますが、この基準を起点に、ご自宅のレンジに最適な秒数を見つけていくイメージを持ってください。

500W・600W・700Wの時間目安比較

代表的なワット数ごとの時間の目安を表にまとめます。

レンジ出力 初回加熱の目安 追加加熱の目安
500W 1分50秒〜2分 20〜30秒ずつ
600W 1分30秒 10〜20秒ずつ
700W 1分10秒〜1分20秒 5〜10秒ずつ

出力が高くなるほど、初回の加熱時間は短くし、追加加熱もこまめに区切ることが重要です。特に700W以上の場合は、追加加熱を5秒刻みにするくらいの慎重さがあると安心です。

自宅レンジに合わせた微調整のコツ

実際にカラメル作りを行うと、同じワット数表示でも機種によって加熱の強さが異なることがあります。そのため、最初の数回はレシピの秒数にこだわりすぎず、色づきの進み方を観察しながら自己流のベストタイムを探ることが大切です。
おすすめの方法は、次の通りです。

  • 初回はレシピより10〜20秒短めに設定する
  • 透明から薄いきつね色に変わるタイミングを覚える
  • 好みの色になった時点の総加熱時間をメモしておく

一度自宅レンジでの「標準時間」が分かれば、以降は同じ条件ならほぼ再現できます。
また、冬場は室温が低く、砂糖液の温度が上がるまでにやや時間がかかる傾向があるため、季節によって5〜10秒程度の誤差が出ることもあります。こうした差も念頭に置いておくと、より安定した仕上がりを得やすくなります。

オーブンレンジやインバーター式レンジでの注意点

最近の家庭用レンジには、インバーター制御などにより出力を細かく変化させるタイプや、オーブン機能と一体になった大型モデルも多くあります。これらの機種では、単純なワット数だけでなく、出力の立ち上がり方やムラの出方も異なるため、一般的なレシピから少しずつ調整が必要です。
その際のポイントは以下の通りです。

  • 最初はやや短めの時間設定から始める
  • 庫内灯をつけ、窓から色の変化を確認しながら加熱する
  • 自動あたためモードではなく、手動でワット数と時間を指定する

特にインバーター式は短時間で一気に出力が上がる特性があるため、追加加熱を細かく刻むことが重要です。
機種ごとの加熱のクセを把握することで、パンやお菓子作り全般にも応用できるため、カラメル作りを通じてレンジの特性を知る良い機会にもなります。

応用レシピ:プリン・バスクチーズケーキ・アイスに合わせるカラメル

基本のレンジカラメルが作れるようになったら、さまざまな洋菓子に応用していきましょう。
ここでは、代表的な使い道であるプリン、バスクチーズケーキ、アイスクリームなどに合わせた味や濃度の調整方法を紹介します。カラメルは同じレシピでも、色の濃さや水分量を変えることで印象が大きく変わります。

甘さを引き締めたいデザートには苦めに、優しい味わいを引き立てたい場合には薄めに、といったように、デザート側の特徴に合わせてカラメルを設計するのがプロの発想です。レンジで手軽に作れる利点を生かしつつ、家庭でもこの考え方を取り入れてみましょう。

なめらかプリン用レンジカラメル

なめらかなカスタードプリンには、卵と牛乳の優しい風味を引き立てる、ほどよい苦みのカラメルが最適です。レンジで作る場合のポイントは、色をやや控えめにし、仕上げの熱湯を少なめに抑えることです。
基本レシピ(砂糖大さじ3、水大さじ1)で作り、やや明るい琥珀色になったところで加熱を止め、熱湯は大さじ1程度にとどめます。

プリン液を流し込むタイミングも重要です。カラメルを型に流したあと、完全に固まりきる前の、まだ表面が柔らかいうちにプリン液をそっと注ぐと、両者がなじんで滑らかな層になります。
一方で、プリンを型から抜いて盛り付ける場合は、カラメルが底にしっかり固まっている方がきれいに仕上がるため、冷蔵庫で十分に冷やし固めてから型抜きするとよいでしょう。

バスクチーズケーキに合わせるほろ苦カラメル

表面をしっかり焦がして焼き上げるバスクチーズケーキは、その香ばしさに負けない、やや強めの苦味を持つカラメルソースがよく合います。
この場合は、レンジカラメルの色を一段階濃くし、仕上げの熱湯をやや多めに加えて、とろみのあるソースに仕立てるのがおすすめです。

具体的には、基本レシピの加熱を数秒長めに行い、色が濃い琥珀色から一歩進んだ深いブラウンになったタイミングで止めます。その後、熱湯大さじ2〜3を加えてしっかり溶きのばし、完全に冷ましてから冷蔵保存します。
カットしたバスクチーズケーキに、冷たいカラメルソースを細く垂らすと、香ばしさとコクが一体となり、専門店のような一皿に仕上がります。

アイスクリームやパンケーキ用のミルクカラメル

バニラアイスやパンケーキに合わせる場合は、苦味を控えめにしたミルクカラメルが人気です。レンジカラメルを応用して、短時間で作れるアレンジレシピを紹介します。
基本のレンジカラメルをやや薄めの色で止め、熱湯の代わりに温めた牛乳または生クリームを加えます。目安としては、砂糖大さじ3に対して、牛乳または生クリーム大さじ2〜3程度です。

牛乳を加える際も、勢いよく沸き立つため、少量ずつ静かに注ぎ入れましょう。生クリームを使うとよりコクが増し、冷蔵してもなめらかなソース状を保ちやすくなります。
仕上げにひとつまみの塩を加えると、甘さと苦味が引き締まり、いわゆる塩キャラメル風の味わいになります。アイスクリームにかける場合は、温かいままかけると溶け方が変わるため、完全に冷ましてから使うのがおすすめです。

砂糖の種類・水の量・香りづけのアレンジ

レンジカラメルは、砂糖の種類や水分量、香りづけの工夫によって、さまざまな表情を持たせることができます。洋菓子店やパティスリーでも、レシピごとにカラメルの設計を変えることで、味の奥行きや個性を演出しています。
家庭でそこまで細かく作り分ける必要はありませんが、基本を押さえつつ、少しの工夫で味の幅が広がることを知っておくと、お菓子作りがぐっと楽しくなります。

ここでは、上白糖・グラニュー糖・きび砂糖などの違い、水の量を変えた場合の影響、そしてバニラや洋酒を使った香りづけのポイントについて解説します。

上白糖・グラニュー糖・きび砂糖の違い

砂糖の種類によるカラメルの違いを整理すると、次のようになります。

砂糖の種類 特徴 カラメルの仕上がり
グラニュー糖 純度が高く、クセのない甘さ 色づきがクリアで、香りもすっきり
上白糖 しっとりしてコクのある甘さ ややまったりした風味、家庭的な味わい
きび砂糖 ミネラル分と独特のコク やや濃い色と深い甘みのカラメル

洋菓子の世界では、カラメルにはグラニュー糖を使うことが多いですが、家庭であれば上白糖でも問題なく作れます。きび砂糖など風味の強い砂糖を使うと、カラメル自体に個性が出るため、シンプルなプリンやアイスに合わせると相性が良いです。

水の量と仕上がりの関係

水の量は、加熱中の泡立ちや、最終的な粘度に大きく影響します。水が多いと沸騰時間が長くなり、ふきこぼれのリスクが高まりますが、仕上がりはなめらかになりやすいです。逆に水が少ないと色づきが早く、短時間でカラメル化しますが、焦げやすくなるため注意が必要です。
基本としては、砂糖大さじ3に対して水大さじ1程度から始め、様子を見て微調整するのが安全です。

仕上げの熱湯や牛乳を増やすことで、冷えた後のとろみも変わります。
プリン底用は水分少なめ、ソース用は水分多めと覚えておくと、用途に合わせた設計がしやすくなります。

バニラ・洋酒・塩などの香りづけテクニック

カラメルにひと工夫加えることで、よりプロフェッショナルな風味に近づけることができます。代表的な香りづけ素材としては、バニラ、ラムやブランデーなどの洋酒、そして塩が挙げられます。
これらを加えるタイミングは、カラメルを熱湯でのばしたあと、やや温度が落ち着いてからが基本です。高温のうちに加えると香りが飛びやすく、アルコールの場合は一気に蒸発して跳ねる危険もあるため避けましょう。

  • バニラエッセンスやバニラペーストを数滴加えると、プリンやアイスに最適な香りに
  • ラム酒やブランデーを小さじ1程度加えると、大人向けのデザートに
  • 塩をひとつまみ加えると、甘さと苦味のバランスが引き締まり、塩キャラメル風に

香りづけを行う際は、少量から試し、味見をしながら調整してください。香りの強さや好みは人それぞれなので、自分や家族が一番おいしいと感じるバランスを見つけることが何より大切です。

レンジカラメルをもっと活用する保存と使い回しアイデア

レンジでカラメルが簡単に作れるようになると、一度に少し多めに仕込んでおいて、さまざまなデザートに使い回したくなります。ここでは、作り置きする際の保存方法と衛生面の注意点、そして日常のおやつやドリンクに応用するアイデアを紹介します。
カラメルは高糖度で比較的傷みにくいものの、水分量や保存環境によっては風味が落ちることもあります。適切な容器や温度管理を心掛けることで、最後までおいしく使い切ることができます。

また、プリンやケーキだけでなく、ヨーグルトやカフェドリンク、トーストなどに応用することで、日々の食卓に小さな贅沢感をプラスできます。

保存容器と保存期間の目安

カラメルソースを保存する場合は、密閉できる清潔なガラス瓶や耐熱容器を使用します。熱いうちに注ぐと瓶が割れるおそれがあるため、カラメルの粗熱が取れてから移し替えてください。
冷蔵庫での保存期間の目安は、水分が少ないプリン底用の硬めカラメルで1週間前後、水分が多めのソース状カラメルで3〜4日程度です。

保存のポイントは以下の通りです。

  • 必ず清潔なスプーンを使い、直接口をつけない
  • におい移りを防ぐため、しっかり蓋を閉める
  • 色や香りに違和感を感じたら使用を控える

冷凍保存も可能ですが、解凍時に結晶化しやすく、なめらかさが損なわれることがあるため、少量ずつ作って使い切るスタイルがおすすめです。

ヨーグルト・コーヒー・トーストへのアレンジ

カラメルソースは、洋菓子だけでなく日常のシンプルな食材とも相性が良く、手軽に味の変化を楽しめます。
例えばプレーンヨーグルトに少量のカラメルを垂らすと、砂糖を加えるよりも香ばしさが加わり、満足感の高いデザートになります。コーヒーに少量加えれば、カラメルラテ風の風味を楽しむこともできます。

バタートーストにカラメルソースをかけると、簡易的なキャラメルトーストになり、朝食やおやつに最適です。
この場合は、ソースとしてのびが良い、牛乳や生クリームを加えたミルクカラメルが扱いやすいです。
甘さを控えたい場合は、ソース自体をややビターに作り、かける量を調整するとよいバランスに仕上がります。

子どもと作るときの注意点と工夫

レンジで火を使わずに作れることから、子どもと一緒にお菓子作りを楽しむ際にもカラメル作りは人気です。ただし、前述の通りカラメルは高温になるため、子どもが直接扱う工程と、大人が担当する工程を明確に分ける必要があります。
目安として、砂糖と水を量って容器に入れる、かき混ぜる、色の変化を観察するといった作業は子どもに任せても比較的安全です。

一方で、レンジからの出し入れ、熱湯の追加、熱いカラメルの取り扱いは必ず大人が行ってください。
作業中は、カラメルがなぜ茶色くなるのか、甘さと苦さのバランスがどう変わるのかといった科学的な話題を交えながら進めると、学びのあるお菓子作りになります。
安全を最優先しつつ、完成したカラメルを使ってプリンやアイスを一緒に仕上げることで、子どもにとっても印象深い体験になるでしょう。

まとめ

レンジで作るカラメルは、ポイントさえ押さえれば、鍋よりも簡単で再現性の高い方法です。砂糖と水だけというシンプルな材料ながら、加熱時間や水分量、砂糖の種類を工夫することで、プリン用からソース用、ミルクカラメルまで多彩なバリエーションを楽しむことができます。
重要なのは、深さのある耐熱容器を使い、レンジのワット数に応じて加熱時間をこまめに調整すること、そして高温になる工程は必ず安全に配慮して行うことです。

ふきこぼれや固まりすぎ、苦味の出過ぎといったトラブルも、原因と対処法を理解しておけば、ほとんどがリカバリー可能です。
基本レシピを一度身につけてしまえば、バスクチーズケーキやアイス、ヨーグルト、トーストまで応用が広がり、日々のデザート作りがぐっと豊かになります。
ぜひ、ご自宅のレンジのクセをつかみながら、自分好みのカラメルの色と香りを見つけて、さまざまな洋菓子に活用してみてください。

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