チョコレートバタークリームの簡単な作り方!濃厚なクリームをお家で手軽に

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コラム

ふんわりスポンジにたっぷりとサンドしたチョコレートバタークリーム。
洋菓子店のような濃厚でなめらかな味わいを、お家でも簡単に作れたらうれしいですよね。
この記事では、基本のレシピから失敗しないコツ、バリエーション、保存方法まで、はじめての方でも分かりやすく専門的に解説します。
泡立て器とボウルがあればすぐに始められる内容なので、ぜひ今日のデザート作りに役立ててください。

目次

チョコレート バタークリーム 作り方 簡単の基本を押さえよう

チョコレートバタークリームは、バターと砂糖、チョコレートをベースにした、ケーキやカップケーキに欠かせない王道クリームです。
バタークリームと聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、基本の流れはとてもシンプルで、ポイントさえ押さえれば自宅でも安定しておいしく作れます。
ここでは、まず全体像としてどのような材料を使い、どんな手順で作るのか、簡単にイメージできるように整理して解説します。

作り方にはいくつか種類がありますが、家庭で扱いやすく失敗しにくいのは、室温に戻したバターをホイップし、溶かしたチョコレートと合わせるタイプです。
このタイプは特別な温度管理やシロップ作りが不要で、必要な道具もボウルと泡立て器(またはハンドミキサー)があれば十分です。
まずはこの基本をしっかり押さえ、慣れてきたら応用レシピに進むと、レベルアップもスムーズに行えます。

チョコレートバタークリームとはどんなクリームか

チョコレートバタークリームは、柔らかくしたバターに砂糖やチョコレート、場合によっては卵や生クリームを加えて作る、コクのあるクリームです。
生クリームベースのガナッシュやホイップクリームと比べると、バターの比率が高く、溶けにくく保形性が高いのが特徴です。
そのため、デコレーションケーキのナッペや絞り出し、モンブラン風の絞りなどにもよく用いられます。

また、バターの脂肪分によって口どけが良くなり、チョコレートの風味をしっかりと感じられるのも魅力です。
しっかり甘く濃厚でありながら、配合を調整することで、軽めの仕上がりにすることも可能です。
保存性も比較的高く、冷蔵や冷凍で数日以上持たせることができるので、作り置きしておき、必要なときに使うといった使い方もしやすいクリームです。

なぜ簡単に作れるのか、失敗しにくい理由

チョコレートバタークリームが簡単と言われる理由は、大きく分けて三つあります。
一つ目は、砂糖の加熱やシロップ作りが不要なことです。イタリアンメレンゲのような高温シロップを扱う必要がなく、混ぜる工程が中心となります。
二つ目は、家庭用の設備で十分対応できることです。特別な温度管理装置や大型ミキサーがなくても、室温管理とハンドミキサーがあれば、安定した仕上がりになります。

三つ目は、やり直しがある程度きく点です。
分離しかけても温度調整をすることで復活しやすく、硬さも粉糖や牛乳の量を後から調整できます。
このように、プロのパティシエが仕込むバタークリームの理論をベースにしながらも、家庭で作りやすいよう簡略化されたレシピが多いことが、失敗しにくい理由と言えます。

よくある疑問を先に確認しておこう

チョコレートバタークリーム作りでよくある疑問として、バターの種類、使用するチョコレートの種類、保存期間や保存方法があります。
例えば、有塩バターでも作れるのか、チョコレートは製菓用でないといけないのか、冷蔵庫で何日持つのかといった点は、作る前に知っておくと安心です。
また、バタークリームは重くて苦手という声もありますが、配合やホイップの仕方によって印象が変わるクリームでもあります。

この記事では、それらの疑問に順を追って答えながら、実際に作ってみたくなるような具体的なコツも解説します。
一度基本の作り方を習得すれば、甘さ控えめにしたり、ミルクチョコとビターチョコをブレンドしたりと、自分好みに調整することも簡単です。
まずは全体像を把握し、不安なポイントをクリアにしてから、実際のレシピに進んでいきましょう。

基本のチョコレートバタークリームレシピ(初心者向け簡単版)

ここでは、家庭で作りやすく、失敗が少ない基本のチョコレートバタークリームレシピを紹介します。
卵を使わず、バター、粉糖、チョコレート、牛乳というシンプルな材料で作るレシピなので、お子さまと一緒に作る場合にも扱いやすい配合です。
また、この基本レシピをベースに、後から甘さや濃度を調整することも可能なため、最初に押さえておくと応用の幅が広がります。

作り方の流れは、バターを室温に戻してクリーム状にし、粉糖を加えてよくすり混ぜ、そこに溶かして冷ましたチョコレートを加える、というシンプルなものです。
硬さを見ながら牛乳で調整し、好みでバニラやラム酒を少量加えると、香りの良いクリームになります。
十分に空気を含ませてホイップすることで、重たくない口当たりに仕上げることができます。

材料と道具の一覧(分量の目安)

まずは基本レシピの材料と道具を整理しておきましょう。
目安として、直径15センチのデコレーションケーキ1台をナッペできる程度の量を想定しています。
材料は以下のような構成になります。

無塩バター 100g(室温に戻す)
粉糖 80〜100g
チョコレート 60〜80g(スイートまたはビター)
牛乳または生クリーム 大さじ1〜2(硬さ調整用)
バニラエッセンスや洋酒 お好みで少々

道具としては、ボウル2個、ゴムベラ、泡立て器またはハンドミキサー、チョコレートを溶かすための耐熱容器、ヘラ付きスパチュラがあると便利です。
ハンドミキサーを使うと短時間でしっかりホイップでき、口当たりの軽いクリームに仕上げやすくなりますが、手動の泡立て器でも十分に作ることができます。

ステップごとの詳しい作り方

作り方のステップを順に追って解説します。
まず、バターを室温にもどし、指で押すとスッと凹む柔らかさにしておきます。
このバターをボウルに入れ、泡立て器またはハンドミキサーで白っぽくなるまでしっかりと攪拌します。
ここでたっぷり空気を含ませることで、ふんわり軽いバタークリームになります。

次に、ふるった粉糖を2〜3回に分けて加え、その都度よく混ぜます。
粉っぽさがなくなり、なめらかなクリーム状になったら、あらかじめ溶かして人肌まで冷ましたチョコレートを少しずつ加えます。
勢いよく一度に加えると分離しやすいので、ゴムベラで全体を底から返しながら、少量ずつなじませるのがコツです。
最後に、硬さを見ながら牛乳または生クリームを加え、好みの柔らかさに調整して完成です。

簡単レシピでもプロの味に近づけるコツ

シンプルなレシピでも、いくつかのポイントを押さえることで、グンとプロの味に近づけることができます。
まず重要なのは、バターとチョコレートの温度を揃えることです。
どちらかが冷たすぎたり熱すぎたりすると、油分と水分のバランスが崩れ、分離の原因になります。
バターは室温、チョコレートは人肌程度に冷ましておくと、安定してなめらかなクリームに仕上がります。

次に、粉糖は必ずふるってから加えるようにします。
ダマを防ぎ、口当たりの良さに直結する工程なので省略しないようにしましょう。
また、バターと粉糖をしっかりホイップして十分に空気を含ませてからチョコレートを加えることで、重すぎない口当たりになります。
最後の仕上げとして、バニラやラム酒を極少量加えると、香りに奥行きが生まれ、シンプルなレシピでもぐっと洗練された印象のクリームになります。

材料選びで仕上がりが変わる!バターとチョコレートの選び方

同じレシピでも、使うバターやチョコレートによって、味や口どけは大きく変わります。
特にバターの種類とチョコレートのカカオ分、砂糖の種類は、仕上がりの印象を左右する重要なポイントです。
ここでは、初めて作る方でも迷わず選べるように、チョコレートバタークリームに適した材料の選び方を整理してお伝えします。

料理用と製菓用の違い、有塩バターと無塩バターの使い分け、市販の板チョコで代用できるかなど、実際に多くの方が悩むポイントを具体的に解説します。
材料に少しこだわるだけで、いつものクリームが一段とおいしくなるので、好みの味を見つける参考にしてみてください。

バターは無塩?有塩?それぞれの特徴

チョコレートバタークリームには、基本的には無塩バターを使うのがおすすめです。
無塩バターは塩分が入っていないため、甘さや風味をレシピ通りに設計しやすく、味のコントロールがしやすいというメリットがあります。
一方、有塩バターは、微量の塩分によって味が締まり、チョコレートのコクを引き立てる効果もあります。

種類 メリット 注意点
無塩バター 味の設計がしやすい、プロのレシピに近い 塩気を足したい場合は別途加える必要あり
有塩バター 手に入りやすく、少量の塩気で味が締まる 塩分量がメーカーで異なり、甘さ調整がやや難しい

有塩バターしかない場合でも、問題なく作れますが、その際は粉糖の量をやや多めにして、試食しながら甘さを整えると良いでしょう。
どちらを使うにしても、品質の良いバターを選ぶことが、なめらかな口どけと豊かな風味につながります。

チョコレートの種類とカカオ分の違い

チョコレートバタークリームに使用するチョコレートは、スイートチョコまたはビターチョコが扱いやすく、甘さと風味のバランスも取りやすいです。
カカオ分が高いほど苦味とコクが強まり、砂糖の量とのバランスを取る必要が出てきます。
ミルクチョコレートを使うと、より甘くまろやかな仕上がりになります。

チョコの種類 特徴 向いている仕上がり
スイート(カカオ50〜60%前後) 程よい甘さとコク、扱いやすい 標準的なケーキ用クリーム
ビター(カカオ60〜70%以上) 苦味と香りが強い、大人向け 甘さ控えめの濃厚クリーム
ミルクチョコ 甘くミルキーでやさしい味 お子さま向け、軽い味わい

市販の板チョコでも十分おいしく作ることができますが、製菓用チョコレートは溶けやすく風味も安定しやすいので、より仕上がりを重視する場合に適しています。
好みのカカオ分をいくつか試し、自分のベストバランスを見つけるのも楽しみの一つです。

砂糖・粉糖・ココアパウダーの選び方

バタークリームには、きめの細かい粉糖を使うのが定番です。
粉糖はグラニュー糖に比べて溶けやすく、なめらかな舌触りに仕上がるため、口当たりの良いクリーム作りには欠かせません。
粉糖には微量のコーンスターチが含まれているものが多く、水分のバランスを安定させるのにも役立ちます。

また、チョコレートに加えて純ココアパウダーを使用すると、より深いカカオ感を引き出すことができます。
その際は、ココア分で苦味が増す分、粉糖の量をやや増やしてバランスをとると良いでしょう。
砂糖の種類を変えるだけでも印象が変わるため、きび砂糖やてんさい糖などを一部使用して、風味の違いを楽しむのもおすすめです。

失敗しないための温度管理と分離対策

バタークリーム作りで最も多いトラブルが、クリームの分離です。
せっかく丁寧に混ぜても、温度や加えるタイミングを誤ると、油分と水分が分かれてしまい、ぼそぼそとした状態になってしまいます。
しかし、分離のメカニズムを理解し、温度管理のポイントを押さえれば、失敗の多くは防ぐことができます。

ここでは、バターとチョコレート、牛乳などの温度の目安や、もし分離してしまった場合のリカバリー方法を詳しく解説します。
少し専門的な内容も含みますが、実際の作業では簡単な温度の感覚として覚えておくだけで十分に役立ちます。

バターとチョコレートの適正温度

バタークリームが分離しにくい温度帯は、おおよそ20〜24度前後です。
この温度帯ではバターが柔らかく、かつ溶けすぎていないため、空気を抱き込みやすく、なめらかなクリームを保ちやすくなります。
冷蔵庫から出したばかりのバターは固すぎるので、指で押して軽くへこむくらいまで室温に戻してから使用します。

チョコレートは湯せんや電子レンジで溶かしたあと、そのまま熱い状態で加えると、バターが溶けて油分が分離しやすくなります。
溶けたチョコレートをボウルの底を触ってみて、ほんのり温かい程度(30度前後)まで冷ましてから、少量ずつ加えるのが理想的です。
バターとチョコレートの温度をできるだけ近づけることが、安定した乳化のカギとなります。

分離してしまう原因と見分け方

分離の主な原因は、温度差が大きすぎること、水分と油分のバランスが崩れること、そして一度に大量の液体を加えてしまうことです。
クリームの表面がざらつき、つぶつぶとした油の粒が見え始めたら、分離のサインです。
完全に分かれてしまう前に対処すれば、比較的簡単に元の状態に近づけることができます。

また、室温が高すぎてもバターの形が保てず、全体が緩みすぎてしまう場合があります。
逆に、寒い季節に冷たい牛乳を加えると、その瞬間にバターが固まり、ぼそっとした状態になることもあります。
クリームの状態をよく観察し、硬さやつや感が変化してきたら、温度や混ぜ方を見直す意識が大切です。

分離したときのリカバリー方法

もしクリームが分離してしまっても、慌てる必要はありません。
多くの場合、温度を調整することで状態を戻すことができます。
全体が冷えすぎて分離してしまった場合は、ボウルの底を湯せんで軽く温めながら、泡立て器でしっかり混ぜ続けます。
少しずつつやが戻ってきたら成功です。

逆に、暑い環境でバターが溶けて緩くなりすぎた場合は、ボウルごと冷蔵庫で数分冷やし、再び泡立てます。
それでも改善しない場合は、ごく少量の粉糖を追加して混ぜると、水分を吸って安定しやすくなることがあります。
分離は誰にでも起こり得るトラブルですが、原因を理解し適切に対処すれば、十分にリカバリー可能です。

応用編:生クリーム入り・卵入りなどバリエーションレシピ

基本のチョコレートバタークリームに慣れてきたら、次は応用レシピにも挑戦してみましょう。
生クリームを加えて口どけをさらに軽くしたり、卵を使ったバタークリームでコクと安定性を高めたりと、用途や好みによってさまざまなスタイルを楽しむことができます。
ここでは、代表的なバリエーションを紹介し、それぞれの特徴や使いどころを解説します。

どのレシピも、基本の考え方は同じく「バターをしっかりほぐし、チョコレートと丁寧に乳化させる」ことです。
少し工程が増えるものもありますが、その分仕上がりの幅が広がり、洋菓子の表現力も豊かになります。

生クリーム入りで軽い口どけにする方法

生クリームを加えたチョコレートバタークリームは、バターのコクを残しつつ、より軽い口どけを実現できます。
作り方は、基本のバタークリームに、7分立て程度にホイップした生クリームを加えて混ぜ合わせる方法が一般的です。
このとき、生クリームは冷たく、バタークリームはやや柔らかい状態に揃えると、きれいに混ざりやすくなります。

生クリームを加える量が多いほど軽くふんわりとした食感になりますが、その分保形性はやや落ちます。
デコレーション性を保ちたい場合は、生クリームの量を控えめにし、ナッペや絞りに適した硬さを保つと良いでしょう。
ショートケーキ風に仕上げたいときや、重たさを抑えたい季節のケーキにぴったりのバリエーションです。

卵入りバタークリームでコクを出す方法

卵を使用するチョコレートバタークリームには、主に全卵を加熱しながら泡立てる方法と、メレンゲにバターを加える方法があります。
卵のたんぱく質によって、クリームにコクと安定性が加わり、プロのパティスリーでよく使われるスタイルに近づきます。
自宅で扱いやすいのは、全卵を砂糖とともに湯せんで温めながら泡立て、そこにバターを少しずつ加えるタイプです。

このベースのバタークリームに、溶かして冷ましたチョコレートを加えることで、口当たりがなめらかで、時間が経っても安定したクリームになります。
やや工程が増える分、温度管理などに注意が必要ですが、その分だけ深い味わいを得られます。
特別な記念日のケーキや、しっかりしたデコレーションを楽しみたいときにおすすめのバリエーションです。

ガナッシュ風・トリュフ風へのアレンジ

バタークリームの配合を変えることで、ガナッシュに近いしっとりタイプや、トリュフのような濃厚タイプのクリームにも応用できます。
例えば、生クリームとチョコレートの割合を増やし、バターを少なめにすると、ガナッシュに近い滑らかな質感になります。
一方、バターとチョコレートを多めにして砂糖を控えめにすると、冷やしたときにしっかり固まり、トリュフのフィリングとしても使える濃厚なクリームになります。

用途に合わせて、硬さやコクを調整できるのが、バタークリームの大きな魅力です。
カップケーキのトッピングにする場合は少し柔らかめ、サンドクッキーの中身にする場合はやや固め、などと使い分けることで、多彩なお菓子に展開できます。
一つの基本レシピから、さまざまなスタイルに発展させてみてください。

用途別おすすめの使い方とデコレーションのポイント

完成したチョコレートバタークリームは、そのままケーキに塗るだけでなく、さまざまなスイーツに応用できます。
用途に応じて硬さや量を調整することで、より美しく、おいしく仕上げることができます。
ここでは、よく使われる代表的な用途を取り上げ、適した硬さや塗り方、絞り方のポイントを解説します。

デコレーションの美しさは、クリームの状態に大きく左右されます。
同じレシピでも、温度や混ぜ方一つで見た目が変わるため、用途別のポイントを押さえておくと、仕上がりに安定感が生まれます。

ケーキのナッペやサンドに使う場合

ホールケーキのナッペやサンドに使う場合は、クリームの硬さが特に重要です。
柔らかすぎると側面に塗る際に垂れてしまい、逆に硬すぎると表面がざらついてきれいに伸びません。
理想は、パレットナイフで持ち上げたときに、ゆっくりと落ちる程度の柔らかさです。

サンド用のクリームはやや柔らかめ、仕上げのナッペ用はやや硬めに分けておくと作業しやすくなります。
ケーキ生地の端まで均一に塗ることで、カットした断面も美しく仕上がります。
クリームが温まりすぎた場合は、冷蔵庫で少し冷やしてから再度混ぜ、状態を整えてからナッペに進むと良いでしょう。

カップケーキや絞り出しデコレーション

カップケーキのトッピングや、星形・バラ絞りなどのデコレーションに使う場合は、クリームの保形性と絞りやすさのバランスがカギになります。
絞り袋に入れたときに形がきちんと残り、なおかつ押し出しやすい柔らかさが理想です。
粉糖を少し増やし、牛乳の量を控えめにすると、安定した硬さを得やすくなります。

絞り出しの前には、空気を含みすぎた大きな気泡をなくすため、ゴムベラでボウルの側面に押し付けるようにしてクリームをなめらかに整えます。
これにより、絞り口からの出方が均一になり、美しいラインを描くことができます。
絞り途中でクリームが緩んできたら、一度冷蔵庫で軽く冷やしてから再開すると形が安定します。

焼き菓子やサンドクッキーへの応用

チョコレートバタークリームは、ビスケットやクッキーのサンドにも相性抜群です。
この場合は、常温で置いてもだれにくいよう、やや固めの仕上がりにするのがポイントです。
バターとチョコレートの割合をやや高めにし、牛乳を控えめに配合すると、冷やしたときにしっかり固まります。

クッキーにサンドしたあと、一度冷蔵庫で冷やし固めることで、かじったときにサクッとした食感と、なめらかなクリームのコントラストが楽しめます。
また、少量のラム酒やブランデーを加えると、大人向けのリッチなサンドクッキーに仕上がります。
贈り物用の焼き菓子としても、日持ちと風味の両面で扱いやすい使い方です。

保存方法と日持ちの目安、安全においしく楽しむために

バターとチョコレートを主材料とするチョコレートバタークリームは、他の生クリームベースのクリームに比べ、比較的日持ちが良いという利点があります。
一方で、卵や生クリームを加えたバリエーションでは、保存期間が短くなるため、用途によって管理方法を変える必要があります。
ここでは、冷蔵・冷凍それぞれの保存方法と日持ちの目安について整理し、安全においしく楽しむためのポイントを解説します。

保存の仕方一つで、再利用時の食感や風味にも差が出ます。
作り置きする場合や、ケーキを前日に組み立てておきたい場合など、計画的なスケジューリングにも役立つ情報です。

冷蔵・冷凍保存のコツと解凍方法

卵を使わない基本のチョコレートバタークリームは、清潔な容器に入れて冷蔵庫で保存すれば、数日程度はおいしく食べられます。
表面が乾燥しないように、ラップをクリームの表面に密着させて覆い、その上からふたをする形が理想的です。
使用する前には、室温にしばらく置いてから、再度泡立て器やゴムベラでなめらかになるまで混ぜてから使います。

冷凍する場合は、小分けにして冷凍用の袋や密閉容器に入れ、空気を抜いて保存します。
解凍は冷蔵庫内でゆっくり行い、その後室温に戻してから再度よく混ぜることで、分離を防ぎやすくなります。
一度解凍したものの再冷凍は品質劣化の原因になるため避け、使い切れる量で小分けするのがおすすめです。

卵入り・生クリーム入りの場合の注意点

卵や生クリームを含むバタークリームは、基本レシピに比べて傷みやすくなります。
加熱した卵や十分に糖分の多い配合であれば、ある程度保存性は高まりますが、それでも冷蔵庫での保存を前提にし、早めに食べきることが重要です。
特に気温が高い季節や、長時間持ち歩く場合には注意が必要です。

生クリームを多く含むレシピでは、冷蔵での保存期間を短めに見積もり、可能であれば1〜2日以内に食べ切る計画をたてましょう。
また、デコレーションしたケーキを保存する場合には、ケーキ全体を覆うケーキカバーや大きめの容器を使用し、乾燥とにおい移りを防ぐことも大切です。
安全性とおいしさの両面から、保存期間には常に余裕を持った管理を心掛けてください。

季節ごとの扱い方と衛生面のポイント

季節によって室温が大きく変わる日本では、バタークリームの扱い方も季節に応じて調整する必要があります。
夏場は室温が高くなりやすく、クリームが緩みやすいだけでなく、雑菌が増えやすい環境でもあります。
そのため、作業時間を短くし、できるだけ冷房の効いた涼しい部屋で作業することが望ましいです。

冬場は逆に室温が低く、バターが固まりやすいため、室温に戻す時間を長めにとり、必要に応じて湯せんで軽く温めるなどして調整します。
また、どの季節でも、使用する器具やボウルはよく洗浄し、しっかり乾燥させたものを使用することが基本です。
衛生面を意識することで、安心しておいしいチョコレートバタークリームを楽しむことができます。

まとめ

チョコレートバタークリームは、一見難しそうに見えますが、バターとチョコレートの温度管理さえ押さえれば、家庭でも十分に再現できるクリームです。
基本のレシピは、室温に戻したバターとふるった粉糖、溶かして冷ましたチョコレートを丁寧に混ぜ合わせるだけのシンプルなものなので、はじめての方でも挑戦しやすい内容になっています。

さらに、生クリームや卵を加えたバリエーションや、ガナッシュ風などの応用レシピを取り入れることで、用途や好みに合わせた幅広い表現が可能になります。
ケーキのナッペやサンド、カップケーキのデコレーション、焼き菓子のサンドなど、活用シーンも豊富です。
温度管理や保存方法といったポイントを意識しながら、自分だけの理想のチョコレートバタークリームを見つけてみてください。

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