シュークリームのシュー生地の作り方・レシピ!パリッと膨らむプロ直伝のコツ

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コラム

自宅でシュークリームを作ると、シューが膨らまなかったり、しぼんでしまったりと失敗しやすいイメージがあります。ですが、シュー生地はポイントさえ押さえれば、とても再現性の高い生地です。
この記事では、プロのパティシエが実践している配合と温度管理、混ぜ方のコツを、家庭用オーブン向けに分かりやすく解説します。
途中で迷わないように、写真がなくてもイメージできる目安やチェックポイントも詳しくまとめていますので、はじめての方でも、パリッと膨らむシュークリームを目指せます。

目次

シュークリーム シュー 作り方 レシピの全体像と必要な道具

まずは、シュークリームのシュー生地の作り方とレシピの全体像を整理しておきます。シュー生地は、水分を多く含んだ生地を高温で一気に焼き上げて、内部の水蒸気で膨らませる構造です。
そのため、材料の配合だけでなく、鍋で炊く工程の見極め、卵の加え方、オーブンの予熱温度と焼成時間が、仕上がりに大きく影響します。

また、シュークリーム作りでは、ボウルや泡立て器など基本的な道具に加え、できれば温度計や絞り袋があると仕上がりの安定度が大きく変わります。
ここでは、あとからの工程理解がスムーズになるように、シュークリームの作り方の流れと、用意しておきたい道具一式を整理して確認していきます。

シュークリーム作りの基本工程の流れ

シュークリームのシュー作りは、慣れてしまえば毎回同じリズムで進められます。基本の流れは、バターと水を沸かす、粉を一度に加えて練る、卵を少しずつ加えて生地の固さを調整する、絞る、焼く、という大きく5ステップです。
特に大切なのは、粉を加えたあとに鍋の中で水分を飛ばす工程と、卵を加えるときの生地の見極めです。

どちらも感覚的に思われがちですが、実際には、生地の温度と状態を言語化して覚えることで、毎回安定したシューが焼けるようになります。この記事では、各工程でチェックすべきポイントと、失敗例・成功例の違いも解説していきますので、流れを頭に入れながら読み進めてみてください。

用意しておきたい道具一覧と役割

シュークリームのシュー作りでは、特別な機械は必要ありませんが、いくつかあると便利な道具があります。最低限必要なのは、厚手の鍋、ゴムベラ、ボウル、泡立て器、オーブン、オーブン用の天板、オーブンシートです。
ここに加えて、温度計と絞り袋、丸口金があると、プロに近い仕上がりに一気に近づきます。

鍋は、熱伝導のよい厚手のものを選ぶと、生地の炊き上げが均一になりやすく、焦げ付きも防げます。温度計は、水とバターの沸騰具合や、生地温度の目安を把握するのに有効です。
絞り袋と口金は、同じ大きさのシューを揃えて焼きムラを減らすために役立ちます。どれもお菓子作り全般で使える道具なので、この機会に用意しておくとよいでしょう。

家庭用オーブンのクセを把握しておく重要性

同じレシピでも、オーブンの性能やクセによって、シューの膨らみや焼き色は変わります。家庭用オーブンは表示温度と実際の庫内温度に差があることが多く、シュー生地のような高温短時間の焼成では、その差が顕著に出ます。
レシピ通りの温度で焼いても膨らみにくい場合、実際には温度が低い可能性があります。

オーブン用温度計を庫内に入れてチェックすると、普段の温度のズレが把握できます。もし温度計がない場合でも、シュー生地を少量だけ試し焼きしてみて、焼き色の付き方や膨らみ具合を確認すると、温度設定の調整の目安になります。
一度自宅のオーブンの傾向を知っておくと、シュー以外の焼き菓子にも応用できるため、非常に有益です。

基本のシュー生地レシピと材料の選び方

ここでは、家庭で作りやすく、なおかつ膨らみやすい標準的なシュー生地レシピを紹介します。分量のバランスは、複数のプロレシピや製菓理論で用いられるオーソドックスな比率をもとにしており、再現性の高さに重点を置いています。
材料はシンプルですが、それぞれの役割を理解することで、配合をアレンジする際の判断もしやすくなります。

また、小麦粉の種類やバターの種類など、身近な材料にもいくつか選択肢があります。どれを選ぶかで食感や風味が微妙に変わるため、自分の好みのシューを目指すうえで、材料の特徴を知っておくことは大きな武器になります。ここでは標準的なレシピを示したうえで、材料選びのポイントもあわせて解説します。

基本のシュー生地レシピ(目安分量)

基本レシピの一例として、直径約4〜5センチの小ぶりなシューが12〜14個ほどできる分量を紹介します。

  • 水 100ml
  • 無塩バター 50g
  • 薄力粉 60g
  • 塩 ひとつまみ
  • 全卵 約2個(90〜110g目安)

この配合は水分がやや多めで、家庭用オーブンでも膨らみやすく扱いやすい比率です。

卵の量は殻を除いた重量で調整することが重要です。卵は個体差があるため、レシピに書いてある個数だけを頼りにすると、生地が硬すぎたり柔らかすぎたりしやすくなります。
最初から全量を入れるのではなく、卵液を溶いておき、様子を見ながら少しずつ加えて、生地の固さで調整していく方法が安定します。

バター・水・牛乳の選び方で変わる風味と食感

シュー生地は水だけで作るレシピと、水と牛乳を併用するレシピがあります。水だけの場合は、軽くパリッとした食感になりやすく、牛乳を加えるとコクが出て、色付きもやや濃くなります。
例えば、水70ml+牛乳30mlのように、一部を牛乳に置き換えると、香りと味わいが豊かになり、デザート向きのリッチな印象になります。

バターは無塩バターが基本ですが、有塩バターしかない場合は、レシピ中の塩を減らすか省くことで対応できます。風味の点では、発酵バターを使うと香りがより豊かになり、焼き上がりの香ばしさが際立ちます。
水分量や脂肪分の違うマーガリンや製菓用油脂も利用可能ですが、最初は扱いやすく風味の安定したバターで作ることをおすすめします。

薄力粉・強力粉の配合による違い

一般的な家庭向けレシピでは、薄力粉のみでシュー生地を作ることが多いですが、プロの現場では、薄力粉と強力粉をブレンドするケースもよくあります。
薄力粉だけで作ると、軽くてサクッとした食感になり、強力粉を一部加えると、グルテンの骨格がしっかりするため、膨らみや形の安定性が増します。

例えば、薄力粉40g+強力粉20gというように、薄力粉に対して3〜4割程度を強力粉にする配合は、アレンジとして取り入れやすい比率です。薄力粉だけのときにシューがしぼみやすい場合は、粉の一部を強力粉に変えることで、改善することがあります。
ただし、強力粉を増やしすぎると、生地が固くなりすぎて膨らみが悪くなることもあるため、少しずつ配合を変えながら試すとよいでしょう。

材料別の役割を整理した比較表

材料ごとの役割と仕上がりへの影響を整理しておくと、レシピを変えるときの指針になります。

材料 主な役割 仕上がりへの影響
蒸気を発生させて生地を膨らませる 量が多いほど膨らみやすいが、生地がだれやすい
牛乳 コクと焼き色、風味を補う 風味アップ、色付き良好。入れすぎると焦げやすい
バター 香りとコク、食感のサクサク感 多いほどリッチだが、生地が重くなりすぎると膨らみが落ちる
薄力粉 生地の骨格を作る 軽くてサクッとした食感になりやすい
強力粉 グルテンで構造を補強 膨らみと形が安定しやすいが、入れすぎ注意
水分とタンパク質で膨らみと色をサポート 量の調整が膨らみと空洞の形成に直結する重要素材

失敗しないシュー生地の作り方ステップ解説

ここからは、基本レシピをもとに、工程ごとに失敗しないためのポイントを詳しく解説します。シュー生地は、ひとつひとつの手順自体は難しくありませんが、タイミングや温度を外してしまうと、膨らみが悪くなったり、焼き上がりにムラが出やすくなります。
逆に言えば、要所を押さえれば、初心者でも安定して作れる生地です。

特に注意したいのは、バターと水を沸かす段階での温度、粉を加えたあとの鍋での練り上げ、卵を加えるときの固さの見極めです。オーブンに入れる前の生地の状態で、焼き上がりの8割が決まるといっても過言ではありません。
それぞれの工程での目安を、プロが使う判断基準に近い形で紹介していきます。

バターと水を沸かすときの温度管理

まず鍋に水、バター、塩を入れ、中火にかけてバターを溶かします。ここで大切なのは、バターが完全に溶け切ってから、しっかり沸騰させることです。バターが部分的に固まったまま粉を加えると、乳化が不十分になり、生地が分離しやすくなります。
沸騰の目安は、鍋の縁だけでなく、鍋全体が大きくボコボコと泡立つ状態です。

温度計があれば、約100度近くまでしっかり加熱できているかを確認するとよいでしょう。火が弱すぎてぬるい状態で粉を入れると、滑らかな生地にならず、ダマが残りやすくなります。
ただし、長時間強火にかけ続けて水分を飛ばしすぎると、最終的な水分量バランスが崩れるため、バターが完全に溶け、全体がしっかり沸騰したら、すぐに次の工程に移ることが重要です。

粉を加えて練る「パナード」の見極め

沸騰した鍋を火から一旦外し、ふるっておいた薄力粉(またはブレンド粉)を一度に加えます。ここでは手早さが重要で、粉を加えたらすぐにゴムベラまたは木べらで勢いよく混ぜ、生地を一気にひとまとまりにします。
粉っぽさがなくなったら、再び中火にかけ、鍋底に薄い膜が張るまで生地を練り上げます。

この鍋で練る工程をパナードと呼びます。目安は、ゴムベラで練っているときに、生地が鍋底に軽く貼り付きつつも、まとまって一塊になってくる状態です。
鍋底にうっすら白い膜ができ、生地を押し付けると「ジュッ」と音がするようなら、水分が適度に飛んでいるサインです。ここが甘いと、生地が緩くなりすぎて、卵を加えたときにベタついて扱いにくくなります。

卵の加え方とベストな生地の固さ

パナードができたら、鍋からボウルに移し、生地を40〜50度程度まで軽く冷まします。熱すぎる状態で卵を加えると、卵が部分的に固まってしまい、滑らかさを損なうためです。
卵はあらかじめ溶きほぐし、分量の8割ほどを数回に分けて加え、そのつどしっかり混ぜます。

最終的な理想の生地は、ゴムベラですくって持ち上げると、生地がなめらかな逆三角形を描きながらゆっくり落ちていき、落ちた生地の筋がしばらく残る程度の固さです。
卵は一度に全量を入れるのではなく、この状態になるまで少しずつ加えて調整します。固すぎると膨らみにくく、柔らかすぎると広がりすぎて高さが出ません。もし入れすぎて柔らかくなってしまった場合は、少量の薄力粉を加えて補正する方法もありますが、粉を生で足すと食感がやや重くなるため、微調整に留めるとよいでしょう。

絞り方・天板の準備で膨らみを安定させる

オーブンは事前にしっかり予熱しておきます。天板にはオーブンシートを敷き、必要に応じてシートの四隅に生地を少量つけて貼り付けておくと、焼成中のズレを防げます。
絞り袋に丸口金(直径8〜10ミリ程度)をセットし、生地を入れます。口金を垂直に立て、一定の力で押し出すようにして、直径4〜5センチ程度の円形に絞ります。

絞り終わりのツノは、指先を水で濡らして軽く押さえると、焦げやすい突起を防げます。また、シュー同士の間隔は、膨らむスペースを確保するため、最低でも3センチ以上空けることが大切です。
絞りの大きさを揃えることで焼きムラが減り、同じ焼成時間で全てが均一に仕上がります。絞り袋がなければスプーンで落としても作れますが、円形に整えて高さを確保する意識を持つと、膨らみやすくなります。

オーブン温度と焼き時間のコツ(パリッと膨らませる)

シュークリームの成功を左右する大きなポイントの一つが、オーブンの温度設定と焼き時間です。シュー生地は内部の水分を急激に水蒸気に変えることで膨らみますが、同時に外側の膜をしっかり固めてあげないと、焼成途中や取り出した直後にしぼんでしまいます。
そのため、前半は高温で一気に持ち上げ、後半はやや温度を落として中までしっかり乾かす、という二段階の焼成が効果的です。

家庭用オーブンにはガスオーブンと電気オーブン、コンベクションなど種類があり、それぞれ熱の回り方が異なります。基本の温度と時間を押さえたうえで、自分のオーブンに合わせた微調整を行うことが、安定したシュー作りへの近道になります。

最初は高温、途中から下げる二段階焼成

一般的におすすめしやすいのは、最初の10〜15分を200〜210度の高温で焼き、その後180度前後に下げてさらに15〜20分ほど焼く方法です。
前半の高温でしっかり生地を膨らませ、中盤から後半で内側の水分を飛ばして、皮を乾かしながら色付けしていきます。同じ温度で最後まで焼くよりも、失敗しにくい傾向があります。

途中でオーブンの扉を開けると急激に庫内温度が下がり、シューがしぼむ原因になりますので、色付きが気になっても、少なくとも前半の高温焼きが終わるまでは扉を開けないことが大切です。
もし表面の色が早くつきすぎる場合は、後半に温度を少し下げるか、アルミホイルをふんわりかぶせて焦げを防ぐとよいでしょう。

ガスオーブン・電気オーブンの違いと調整の目安

ガスオーブンは立ち上がりが早く、焼き色がつきやすい特徴があり、シューのような高温焼成には非常に相性が良いです。その一方で、電気オーブンは表示温度より庫内温度が低く出ることがあり、焼成にやや時間がかかる傾向があります。
そのため、電気オーブンでは、レシピ通りの温度設定に加え、予熱時間を長めに取り、必要に応じて10度ほど高めに設定するのが一つの目安です。

コンベクション機能付きのオーブンは、熱風による対流で焼きムラが少ない一方、表面が乾きやすく、焼き色が早くつくことがあります。その場合は、設定温度を10度ほど下げて様子を見るとよいでしょう。
いずれのオーブンでも、小さめの試し焼きを一度行い、焼き色と膨らみ方を確認してから本番に移ると、失敗を大幅に減らせます。

しぼませないための焼き上がりの見極め

シューがしぼむ原因の多くは、中まで乾燥しきる前に焼きを止めてしまうことにあります。見た目がしっかり膨らんでいても、内部にまだ柔らかい生地が残っていると、取り出した後の温度低下とともに水蒸気が抜け、形が崩れやすくなります。
焼き上がりの目安は、全体に均一な濃いきつね色になり、持ち上げたときに軽さを感じる状態です。

時間通りに焼いても不安な場合は、最後の数分で一つだけ取り出して、底に穴をあけてみます。中が生っぽくなく、薄い膜で空洞ができていれば焼き上がりに近い状態です。
焼き上げた後、オーブンの電源を切って扉を少しだけ開けた状態で5分ほど置いておくと、急激な温度変化を避けつつ、余熱で内部をさらに乾燥させることができ、しぼみにくくなります。

よくある失敗と原因・プロがよく使う対処法

シュークリームのシュー作りでは、膨らまない、ひび割れる、底が抜ける、中が詰まるなど、さまざまな失敗パターンがあります。これらは一見バラバラに見えますが、原因を整理してみると、多くが共通した要因から起きていることが分かります。
ここでは、失敗例ごとに原因と対処法を整理し、次回からの改善につなげられるように解説します。

ポイントは、「どのタイミングで」「どの状態だったか」を思い出すことです。鍋での練り不足か、卵の入れ過ぎなのか、オーブン温度の問題なのか、工程ごとに原因を切り分けることで、再現性の高い改善が可能になります。

膨らまない・しぼむときに見直すポイント

膨らまない、または一度膨らんでもしぼんでしまう場合、まず確認したいのはオーブン温度と焼成時間です。最初の温度が十分に高くないと、生地内部の水分が一気に蒸発せず、持ち上がりが弱くなります。
また、後半の焼成時間が短いと、外側の膜が固まりきる前に取り出すことになり、空洞を支えきれずにしぼむ原因となります。

次に見直すべきは、生地の水分量です。卵を入れすぎて生地が柔らかくなりすぎていると、絞ったときに広がって高さが出ず、結果的に膨らみが弱くなります。逆に硬すぎると、内部に十分な水分が確保できず、膨らみに必要な蒸気が不足します。
理想の生地の固さを意識しながら卵の量を調整することが、膨らみを安定させる近道です。

表面のひび割れ・割れ方のコントロール

シュー生地の表面に入るひびは、ある程度は自然な現象で、むしろ香ばしさや軽さを感じさせる要素にもなります。ただし、割れ方が大きすぎたり、想定外の方向に裂けてしまうと、形が崩れた印象になりがちです。
ひび割れが激しい場合、多くは表面の乾燥スピードと内部の膨張のバランスが合っていないことが原因です。

具体的には、表面が早く乾きすぎているのに、中から急激に蒸気が押し出されると、大きな割れ目として現れます。この場合は、オーブンの温度を全体的に10度ほど下げるか、コンベクションを弱める、または後半の温度を少し落とすと改善することがあります。
また、絞り生地の表面のツノをしっかりならしておくことで、不要な突起部分の焦げや破裂を防ぐこともできます。

底が抜ける・中身が詰まってしまう原因

シューの底が抜けてしまう場合、多くは焼成中に膨らんだ生地が急激にしぼみ、その圧力で底面が破れているケースが多いです。これは、焼き上がりが不十分で内部の水分が多すぎる、またはオーブンの扉を途中で開けてしまったことが原因になりやすいです。
しっかりとした焼き色が付くまで焼き、焼成中は少なくとも前半は扉を開けないことを徹底しましょう。

一方、中身が詰まってしまい空洞ができない場合は、卵の量が少なすぎて生地が硬い、またはパナードの段階で水分を飛ばしすぎていることが考えられます。
硬い生地は内部の蒸気圧で十分に膨らむスペースが作れず、そのまま密な状態で焼き上がってしまいます。理想の固さを意識し、逆三角形状になだらかに落ちる柔らかさを目指すと、内部に綺麗な空洞ができやすくなります。

クリームとの相性を高める応用アレンジ

シュー生地がうまく焼けるようになったら、次はクリームとの相性を意識したアレンジに挑戦してみましょう。シュークリームの印象は、生地とクリームのバランスで大きく変わります。
軽いカスタードにするのか、濃厚なディプロマットクリームにするのか、生クリームとの比率をどうするかによって、同じシューでも味わいががらりと変わります。

また、シュー生地自体にアレンジを加えたり、上からクッキー生地をかぶせるクッキーシューにすることで、食感や香りのバリエーションも広がります。ここでは、代表的なクリームレシピと、シューとクリームのバランスの取り方、シュー生地アレンジのアイデアを解説します。

カスタードクリーム・ディプロマットの基本比率

ベーシックなカスタードクリームは、牛乳、卵黄、砂糖、薄力粉(またはコーンスターチ)、バニラで作ります。牛乳500mlに対して卵黄4〜5個、砂糖100g前後、薄力粉30g前後が標準的な一例です。
このカスタードをしっかり炊き上げ、冷やしてからシューに詰めれば、定番のシュークリームになります。

より軽い口当たりにしたい場合は、冷やしたカスタードに7分立て程度に泡立てた生クリームを合わせたディプロマットクリームにするのがおすすめです。比率はカスタード2:生クリーム1を目安にすると、カスタードの風味を保ちつつ軽やかなクリームになります。
生クリームを増やすほど軽くなりますが、絞った後にだれやすくなるので、用途に応じて調整すると良いでしょう。

クッキーシューやシューパリジャンなどのバリエーション

シュー生地の上に薄く伸ばしたクッキー生地をのせて焼くクッキーシューは、表面がカリッと香ばしく、見た目にもきれいな円形に仕上がる人気のスタイルです。クッキー生地は、バター、砂糖、薄力粉を同量程度で混ぜたものを薄く伸ばし、直径に合わせて丸く抜いてのせます。
焼成時にクッキー生地がシューの膨らみに沿って割れ、特徴的な模様が生まれます。

また、最近ではクリームを高く盛り付けたシューパリジャンや、トップにキャラメルを絡めたシューなど、さまざまなスタイルが楽しまれています。これらは基本のシュー生地が安定して焼けるようになれば、応用として比較的取り入れやすいアレンジです。
シューの大きさやクリームの固さとのバランスを意識しつつ、自分の好みのスタイルを探してみてください。

シューとクリームのバランスを整える考え方

シュークリームをよりおいしく感じさせるためには、シュー生地の厚みと食感、クリームの量と重さのバランスがとても重要です。シュー生地が薄くパリッとしている場合は、やや重めでコクのあるクリームがよく合い、逆にシューが厚めでしっかりしている場合は、軽いクリームのほうが全体の印象が重くなりすぎません。
一口食べたとき、シューとクリームが同時にほどけるイメージを持つとよいでしょう。

また、クリームの量も味わいに直結します。ぎっしり詰めると満足感は高まりますが、シューとのバランスが崩れると、重たく感じることもあります。
シューの空洞に対して、8〜9割程度を目安に詰めると、見た目もきれいで食べやすいことが多いです。何度か試作しながら、自分や家族、提供する相手の好みに合わせてバランスを整えていくと、オリジナルのシュークリームに近づいていきます。

保存方法と前日仕込みのポイント

シュークリームは、焼きたてのシューにクリームを詰めてすぐ食べるのが理想的ですが、実際には前日から準備したい場面や、作り置きしておきたい状況もあります。ここでは、シュー生地とクリームの保存方法、前日仕込みで品質を保つコツを解説します。
適切な保存を行えば、手間を分散しつつ、おいしさを損なわずに提供することが可能です。

ポイントは、シュー生地とクリームを別々に管理し、食べる直前に組み立てることです。シューは湿気を嫌う一方で、クリームは冷蔵保存が基本になるため、それぞれの特性に合わせた保存方法が重要になります。

焼いたシュー生地の保存方法(冷凍・冷蔵)

焼き上がったシュー生地は、完全に冷めてから保存します。冷蔵庫で保存すると、庫内の湿度でしんなりしやすいため、基本的には常温でその日のうちに使い切るのがベストです。
それ以上保存したい場合は、冷凍保存が適しています。冷凍する際は、乾燥剤を入れた密閉容器や厚手の保存袋に入れ、できるだけ空気を抜いて保存します。

使用時は、常温に戻してから、必要に応じてオーブンで軽くリベイクすると、サクッとした食感が戻りやすくなります。目安としては、160〜170度で5〜8分ほどです。
このとき、焼き色をつけるのではなく、水分を飛ばして軽さを取り戻すイメージで加熱すると良いでしょう。冷凍したシュー生地は、1〜2週間程度を目安に使い切ると、風味の劣化を抑えられます。

クリームを前日仕込みする際の注意点

カスタードクリームは、前日に炊いて冷やしておくことができます。炊き上がり直後にラップをぴったりと表面に密着させて粗熱をとり、その後冷蔵庫でしっかり冷やします。
翌日使用する前に泡立て器でなめらかになるまでほぐし、必要に応じて生クリームを合わせてディプロマットクリームに仕上げます。

注意したいのは、長時間保存すると水分が分離しやすくなる点です。冷蔵での保存は1〜2日以内を目安にし、それ以上保存したものは風味や衛生面の観点から使用を控えたほうが安心です。
また、生クリームを合わせたクリームは特に傷みやすいため、詰めてからの保存時間も含めて、早めに食べ切る計画で仕込むことが大切です。

サクサク感を保ったまま提供するための工夫

サクサクの食感を保つには、クリームを詰めてから食べるまでの時間をできるだけ短くすることが基本です。シュー生地はクリームの水分を吸って柔らかくなっていくため、時間が経つほど食感が変化します。
パーティーや差し入れなどで時間が空く場合は、事前にシューの内側に薄くホワイトチョコレートをコーティングする方法もあります。

これは、水分のバリアを作ることで、シュー生地が水分を吸いにくくするテクニックです。ただし家庭では手間もかかるため、頻繁には難しいかもしれません。
日常的には、シューとクリームを別々に持参し、現地で詰める、または提供直前に詰める段取りを工夫するだけでも、食感の差は大きく変わります。時間の制約に合わせて、無理のない範囲で工夫してみてください。

まとめ

シュークリームのシュー生地は、難しそうに見えて、実はポイントさえつかめば非常に再現性の高い生地です。材料は水、バター、粉、卵というシンプルな構成でありながら、沸騰のさせ方、パナードの練り加減、卵の加え方、オーブン温度と時間の組み合わせによって、仕上がりが大きく変わります。
この記事で紹介した各工程の目安やチェックポイントを意識することで、家庭用オーブンでもパリッと膨らむシューに近づけます。

また、薄力粉と強力粉の配合や、水と牛乳の比率を変えることで、自分好みの食感や風味にも調整可能です。カスタードやディプロマットクリームとの組み合わせ、クッキーシューやシューパリジャンなどのバリエーションも含めれば、一つのレシピから多彩なシュークリームを楽しめます。
まずは基本レシピを安定して作れるようになり、その後少しずつアレンジを加えていくことで、あなたならではのシュークリームに仕上げていってください。

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